Korn-Follow the leader

(1998)

無音のトラックが大量に流れたのち、重低音に腰を据えたイントロから始まり、アルバムのほとんどにいたってこの調子で続く。
そこにはスピーディなギターソロもハイトーンヴォーカルも存在せず、ただ底を撫でるような泥臭くロー・ミドルなテンポと音色、祈祷的な呪文が場を支配する。
闇にじっと潜み、喰らいつく隙を窺ういつ襲い掛かるか定かではない正体不明の『何か』と対峙した時に感じる、じりじりとした小気味の悪い緊張感、興奮のあまりにじわりと滲む脂汗。
そこでは即物的で、刹那的なストレスではなく、一触即発の長く、いつ終わるか知れない途方もない遠い地獄がある。
それが最後のトラックを終えた後やっと途切れるのだが、我々は果たしてこの先の見えない旅路から開放されたのだろうか。なんとも感触の悪い後味を残すアルバムだった。
Children of the Kornにはアイスキューブも参加。どんよりしたムードにさらなるタイトな抑揚を与えている。
Best track:Got the life、Freak on a Leash
[youtube]https://www.youtube.com/watch?v=VAWjsVoDpm0[/youtube]

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